ニキビ

【にきびとは】
 いわゆる「ニキビ」は尋常性ざ瘡という病名で、ホルモンの影響により主に顔面の毛包(毛穴)がつまり、その中に皮脂が貯留し菌が繁殖することで生じる、毛包を中心とした炎症状態です。

 思春期頃にホルモンの影響で発症し、加齢と共に自然と出来にくくなってくることが多い疾患です。乳児期にも皮脂の分泌などの影響により新生児ざ瘡を発症したり、内分泌疾患や薬剤の影響によってニキビを発症したりすることもあります。また、おしりやワキにも難治性の炎症を繰り返す場合には化膿性汗腺炎(慢性膿皮症)など、普通のニキビではない可能性もあります。

【ニキビの原因】 
 主にホルモンの影響により毛穴の出口がつまることから始まり、毛穴に皮脂が貯留し(白ニキビ)、皮脂を好む細菌などが集まって炎症を起こす(赤ニキビ)という経過をたどります。さらに悪化した場合には膿がたまり、その後、炎症後の発赤や場合によってはニキビ瘢痕を残して徐々に治癒していきます。

 生活習慣(ストレス、睡眠不足など)、月経周期あるいは薬剤(副腎皮質ホルモン剤)などがニキビを誘発する要因になることがあります。また、客観的なデータの裏付けは乏しいとされていますが、食事(チョコレートや糖分・脂質の多い食物、乳製品など)による悪化が見られる場合もあります。ヘルメットを長時間着用している方で頭のニキビができたり、油性のボディーオイルの使用やレーザー脱毛などで顔面以外の場所にニキビ(毛包炎)ができたりすることもあります。

毛包内のアクネ菌により発症することが多いですが、時にニキビダニというダニが毛包内に存在することや、マラセチアというカビが発症要因であったりすることがあります。特に背中や胸のニキビでは、一般的な抗生物質での治療効果が不十分な場合にマラセチア毛包炎であることがあります。


【ニキビの治療】
 治療には、抗生物質やピーリング作用のある外用剤を使用しますが、漢方薬の内服なども選択肢にあがります。ピーリング作用のある薬剤は、毛穴のつまりを抑制するという点で予防効果もあり、出来てしまったニキビにも有効であると同時に、ニキビ肌の方にはニキビの予防も期待される薬剤です。過酸化ベンゾイル(ベピオ)やアダパレン(ディフェリン)がピーリング作用のある薬剤で保険適応になっています。

抗生物質の内服も有用ですが、耐性菌への菌交代が生じる可能性があり、通常、長期処方は行われません。保険外診療まで選択肢を広げると、ケミカルピーリングも有効ですし、色素沈着にはビタミンCの内服、イオン導入なども効果的です。